地域創生を掲げ、在宅医療の空白を埋める事業者
訪問看護の需要が高まる一方、対応できる事業所が限られている領域は少なくない。株式会社tactは精神科訪問看護・小児ケア・レスパイトケア・ターミナルケアといった専門性の高いニーズにも対応しながら、川越市・狭山市・ふじみ野市を中心に埼玉エリアで在宅医療福祉サービスを展開している。看護師12名・リハビリ職員12名・ケアマネジャー4名が在籍し(2026年4月現在)、乳幼児から高齢者まで幅広く受け付ける。
2026年4月の新河岸サテライト事業所始動により、訪問エリアがさらに拡大した。夜間・休日の緊急対応窓口も設けており、利用者・家族が「何かあったとき」に連絡できる体制が整っている。ほかで断られた経験を持つ方がたどり着く先になっているという話は、同社の受け入れ体制の厚さを物語っている。
利用者の自己決定を支えるケアプランと多職種連携
ベストケアプラン彩では、ケアマネジャー4名が居宅介護を希望する方のケアプランを作成し、各サービス事業者との調整を担う。同法人内に訪問看護・リハビリ・居宅介護支援の三機能が揃っているため、プランに基づく支援が一体的に機能しやすい構造になっている。利用者が自分に合ったサービスを選び、自己決定に基づいて在宅生活を続けるための環境づくりが、この事業の核心だ。
「一か所で全部の相談ができた」という声が届いているという。看護師・リハビリ職員・ケアマネジャーが日常的に顔を合わせて情報共有できる環境は、サービスの切れ目をなくすことに直結している。
代表2名の言葉に共鳴する、スタッフと組織の在り方
「利用者の立場に立ち、自己決定を尊重しながら、その人らしく生き続けられる社会の実現に向け誠心誠意取り組む」と事業理念に明記されている。代表取締役社長・小松氏は「目の前の一人ひとりと本気で向き合い続ける」と語り、創業者の上野会長は「支えること・守ること以上に、その人らしさや笑顔につながる時間を添えたい」という動機を語る。二人の言葉は角度が違うが、根っこは同じだ。
その姿勢は利用者だけでなく、働くスタッフや関係機関に対しても向けられる。「相手の気持ちを本気で考えることをすべての原点とする」という理念が組織の内側まで浸透しているため、スタッフ個々の判断と行動に一貫性が生まれているようだ。
外出という選択肢を、Re-Goが現実にする
外出特化型自費リハビリ「Re-Go」は、通院・買い物・外食への同行から旅行・外泊まで幅広く対応する。歩行訓練・階段昇降・公共交通機関の利用練習を取り入れながら、地域での生活を見据えた内容でプランが組まれる。身体介護が必要な方も利用でき、専門職が同行するため外出中の体調変化にも即対応できる安心感がある。
「Re-Goを使って近所のカフェへ行けた」「家族と一緒に旅行できた」という声が届いているという。保険内のサービスでは補いきれない外出ニーズを自費で受け止めるこの取り組みは、在宅療養を続けながら生活の質を高めるという方向性を、具体的な形で示している。


